秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

【ミャオ族】とは

人口 約894万人(2000年)。中国の西南地方に居住しており、貴州省には、ミャオ族の約50%が集中しています。 ミャオ族は、漢民族とは言語も習慣も異なり、かつては湖南省、湖北省、江西省に住んでいたといわれ、後に漢民族に圧迫され、貴州省や雲南省、さらにベトナムやラオス、タイへも移動したとされています。
ミャオ族の区分は、言語や女性の民族衣装の色彩(紅ミャオ族、青ミャオ族、白ミャオ族、黒ミャオ族、花ミャオ族)、居住地域(「山地に住むミャオ族:一般的に女性が短いスカートを着用する-短裙ミャオ族、「平地に住むミャオ族:一般的に女性が長いスカートを着用する-長裙ミャオ族)などによって分けられています。

【長角ミャオ族】梭ガ村

貴州省・六枝郊外。東部のミャオ族の銀飾りとは異なり、木製の大きな櫛をつけ、その上につけ毛を巻きつけていきます。女性の上着にはろうけつ染めの模様が施され、今でもその手仕事は受け継がれています。村内にはノルウェー人の建てた長角ミャオ族の博物館があり、村の歴史や民族衣装が展示されています。

【超短裙ミャオ族】空申村

貴州省・楽里郊外。女性はとても短い藍染めのプリーツスカートを重ねてはきます。このスカートの厚さが厚いほど裕福な家だということをあらわします。とんがり帽子をかぶることも特徴で、この帽子は本来、既婚の女性のみかぶる風習でしたが、今は未婚の子供もかぶります。山奥にある素朴な村です。

【短裙ミャオ族】大塘村

貴州省・雷山郊外。若い女性は盛装として、短いスカートに刺繍を施した前掛けと頭に水牛の角飾りや鳳凰をかたどった銀飾りをつけています。年配の女性の銀飾りは少なく、髷を結います。

【ミャオ族のお祭り 姉妹飯節】

姉妹飯節は旧暦の3月14日、15日に行われるミャオ族の恋愛のお祭り。結婚相手を探すため、娘たちがもち米に色をつけて若者たちを呼びよせたことに始まりました。現在でも恋愛のお祭りとして一年に一度催されています。 娘たちは水牛の角を模した銀色の冠をかぶり、龍などの意匠を凝らした自慢の銀飾りを身につけます。 足の甲まである刺繍を施した長いスカートをはき、銀飾りの音を響かせながら歩く様は圧巻です。

【トン族】

トン族は、人口 約296万人(2000年)。貴州省東南、湖南省西南および広西チワン族自治区北部に居住しています。祖先は、百越の一支族といわれており、もともとは中国の東南沿海地区から移り住んできたとされています。トン族の男女は恋愛をする際、グループで唄をうたいお互いの気持ちを伝えます。声調が多いトン語をしゃべるトン族の唄は音域も広くとても上手です。 また、川辺に暮らし、水田を耕すトン族は、魚を獲り、発酵食品・なれ鮨を好んで食べます。10年もの、20年ものとお祝いの席にかかせない食べ物です。

【トン族の建築 鼓楼】

トン族は、特異な木造建築で知られています。トン族の象徴ともいえる「鼓楼」は村の議事堂の役割をもつ建物で、石の台座の上に16本の柱で支えられた多層建築です。村の中心にそびえ立ち、夏は涼をとりながら、冬は真ん中に火を焚いて、よもやま話をします。 また、橋の建築にも秀でた技術を発揮し、橋の数ヶ所に東屋を作り、その間を瓦葺の屋根でつないでいます。通りがかりの人が、そこで休憩をとり風雨をよけられることから「風雨橋」と呼ばれています。これらの建築物には、釘などの金属物は一切使われていません。三江郊外の「程陽橋」は風雨橋の中でも最大のものです。 (写真:下)

【麗江旧市街】

独特の絵文字であるトンパ文字を持つナシ族が多く住んでいます。街の北側には玉龍雪山がそびえます。街は新市街と旧市街「四方街」に分かれています。新市街にはオフィスビルや公共機関が集まり、四方街には木造家屋と石畳の古い街並が今でも残っています。四方街から獅子山へ上ると四方街の瓦屋根や、晴れていれば玉龍雪山を展望できます。
街中にはナシ族の絵文字「トンパ」文字が描かれたTシャツやハンコ、ナシ族、チベット族の民芸品を売る店が狭い通りにたくさん並びます。食事は焼餅などおやつを売る屋台などの他、夜はナシ族やチベット族の歌や踊りを見ながら食事ができるレストランなどがあります。四方街の中には、小規模なナシ族の民家風のゲストハウス(客桟)があり、宿泊できます。

【ナシ族】

ナシ族は人口 約31万人(2000年)。雲南省西北部から四川省西南部の海抜1,000~2,000mの山間の丘部に居住しています。 ナシ語を話し、1000年以上前からトンパ(東巴)文字という独特な文字を持ち、宗教はボン教の要素を持つ東巴教が信仰されており、トンパと呼ばれるシャーマンが伝統行事や祭典などを仕切っています。

【大理】

1382年に県城としてつくられた街。町は城壁に囲まれ、東西南北に門が作られています。 城内には南北に5つ、東西に8つの通りが交錯していて、メインストリートとなる復興路には、商店が立ち並びます。 一歩路地へ入るとまだ、古い町並みが残り、街の後方には4000m級の山が連なる碧山、前方にはじ海がある風光明媚な景観が楽しめます。
また、周辺の村では一週間に一回、定期市が行われます。食料品や雑貨のみではなく、刺繍をした布など観光客用のお土産屋さんもあります。

沙坪:大理から30km。毎週月曜日
ワ沙:大理の対岸。毎月5、15、20、25、30日

【宝山石頭城】

玉龍雪山の麓から棚田を対岸に眺め、緑深い谷を進んでいくと崖絶壁の岩上に築かれた納西族の要塞村・宝山石頭城が眼下に現れます。元代に造られた巨岩の上に建てられたナシ族の村。村へ入るためには、ただ1つの道しかなく、天然の要塞村となっています。村には90数件のナシ族が暮らしています。

【周城】

大理から18km。じ海のほとりに位置する村。ペー族の伝統的な建築様式・三方一照壁の家屋が多く残されています。 三方一照壁は母屋を中心にし、両側にコの字型に副屋を配し、中央は中庭になっていて、母屋の正面には照壁と呼ばれる大きな壁が建てられます。照壁は豊かさを誇示するものとしても重要で、豪華な装飾を施したものも見られます。
民家の中には、ペー族がお客さんをもてなす際にふるまう「三道茶」を入れ、唄や踊りを見学できるところもあります。 一杯目は「カオ茶」苦い味。二杯目は「甜茶」甘い味。三杯目は「回味茶」生姜や山椒など。三杯のお茶のそれぞれの味の違いが人生をあらわすと言われています。

【ペー族】

人口約160万人。雲南省大理白族自治州に約80%が居住しています。 唐代には南詔国、宋代には大理国を興しましたが、13世紀にモンゴル帝国軍に滅ぼされ、その支配下に置かれました。 日常語はペー語ですが、多数が漢語を理解し、早くから漢字も利用してきました。優れた藍染め製品や大理石の加工品でも有名です。

【周城】

大理から23km。胡蝶泉の近くに位置する大理で最大のペー族の村。約1500戸の民家が立ち並びます。 村の広場には大きなガジュマルの木や舞台があり、野菜や肉・魚など食料品を売る市場がたちます。 毎年、夏にはペー族のお祭り「火把節」が行われます。

周城は藍の絞り染めをする工房が多く、国内だけではなく海外にも輸出しています。絞り染めや多種多様なデザインの染物、藍染めだけではなく、色とりどりの洋服なども作成しています。各工房で、直接購入することもできます。

【モン族】とは

中国西南部、ラオス、タイ、ミャンマーなどの山岳地帯に暮らします。ベトナム北部へは、300年前より中国南部より、追われ南下し、その移住は1954年まで続いたといわれています。 モン族は衣装、方言、風俗習慣から大きく①花モン族、②白モン族、③黒モン族、④青モン族の4つのグループに分けられます。その他、花モン族が5つ目として区分されることもありますが、最近では花モン族に含められると考えられています。特に女性の衣装や髪型にはたくさんの種類がありとても華やかです。

【赤モン族】

赤を基調とした、女性の衣装が特徴です。同じ赤モン族の中でも色々な髪形や衣装が見られますが、右は頭に大きく赤い毛糸を巻いたシンホー周辺の赤モン族。刺繍が施されたプリーツのミニスカートに、足元は黒い脚絆にピンク色の紐を巻き、とてもおしゃれです。女性ならば刺繍はお手のもので、軒先で刺繍に励む姿が見られます。

【花モン族】

女性の赤やピンク色などで刺繍やチロリアンテープをたくさん縫いつけた華やかな衣装が特徴で、上着の襟元から右脇へと続く。バックハーやコックリー周辺に暮らしています。 花モン族の村では華やかな衣装が洗濯物として干されているので、人目でわかります。最近、花モン族の集まる市場では、プリントされた化繊のプリーツスカートが売られています。 刺繍された上着・スカートは1kgほどと重たい衣装です。刺繍は、花や蝶、ぶどうなど自然や動物などモチーフに、無数の色で描かれるラインは棚田をあらわしていると言われています。このブラウス一着分の刺繍を施すために、最低2週間から一週間ほどかかるそうです。

【白モン族】

白色を基調とした、女性の衣装が特徴です。頭に黒やカラフルなスカーフを巻きつけています。基本的にスカートは白色や刺繍をしません。

【黒モン族】

藍染めで濃紺に染めた衣装が特徴です。サパ周辺に多く暮らし、珍しく男性でも民族衣装を着用した姿を見ることができます。 何度も染めて濃紺に仕上げた衣装は虫除けの効果があり、藍染めの上からロウを塗り重ね、光沢を出したものもあります。

【ザオ族】とは

インドシナ半島北部に多く暮らし13世紀から1940年代にかけて中国南部から移住してきたといわれています。ザオ族の始祖はバンホと呼ばれる犬だとされていて、決して犬肉を食べません。 スカートを着用する民族が多い中、ザオ族の女性はズボンを着用します。女性の衣装によって①ランテン・ザオ族、②ザオカウ族、③赤ザオ族、④ダオコド族などに分けられています。

【ランテン・ザオ族】

衣装に華やかさはありませんが、頭にとぐろを巻いたような帽子や円盤の皿の様な銀製品、たくさんのカラフルな毛糸をつけた黒い布などを被ります。 場所によって、上着は黒や紺色の襟の下にピンクや赤色の毛糸の房をつけています。子供の衣装も同じです。

【ザオカウ族】

何度も藍染をし、黒く染めた長い布を頭にターバンのように巻きつけ、クロスステッチで細かく刺繍したズボンをはきます。 村によっては今でも自分たちで藍染めを行います。中国南部より南下してきた歴史をもつザオ族の特徴を示すように銀の首飾りには「漢字」が書かれているのを見ることができます。

【赤ザオ族】

赤い布を頭に巻きつけます。成人女性が髪や眉を剃っているのが特徴。上はサパ周辺の赤ザオ族、下はムンフン周辺の赤ザオ族。ムンフンの赤ザオ族の頭のターバンは結婚・出産をし、年を重ねていくごとに厚く巻き重ねていきます。

【ダオコド族】

赤い三角の帽子を頭の上にのせ、髪や眉を剃っているのが特徴。 上着の前あわせ部分とズボンの裾には色鮮やかな刺繍が施されます。中国との国境近くの山岳地帯に多く暮らします。

【ハニ族】

ベトナム西北部に居住。チベット・ビルマ語系の民族でムオンテなどライチョウ省に居住するハニ族は200から300年前に、バットサットなどラオカイ省は150年前に雲南省から移り住んだと言われています。同じハニ族でも女性の衣装や髪形は違った住む場所によって違った特徴があります。

【ルー族】

ベトナム北西部から西部に居住。女性は成人するとおはぐろをつけるのが特徴です。織物や刺繍に高い技術を持っいて、頭には長いスカーフを巻いて飾りをつけます。

【花ロロ族】

ロロ族は雲南省から移住してきたといわれ、中国ではイ族に分類されます。女性は色とりどりの布を細かくパッチワークしたとても華やかな民族衣装が特徴です。北部の山岳地帯に 居住。 独自の太陰太陽暦に従って農業、婚姻などの儀礼を行っています。

【モン族】

ラオスには約45万人のモン族が居住しています。中国から移動してきた民族で、ラオスでは、ラオ・スーン(高地ラオ)に属し、高地に主に居住しています。ベトナム戦争時、アメリカ政府がインドシナの共産化を防ぐためモン族の一部氏族を雇い、パテート・ラーオと戦わせた歴史があります。 アメリカが敗北した後、アメリカ側についたミャオ族はタイ領内やミネソタ州に受け入れてられているそうです。

【カム族】

ラオス三大民族のラオ族、モン族、カム族のひとつで、ラオス北部を中心に居住するモン・クメール語族系の民族。ラオスの民族は、居住地によって、カオ・ルム(低地ラオ)、ラオ・トゥン(山腹ラオ)、ラオ・スーン(高地ラオ)の3種に分けられますが、北部ラオスでは、ラオ・トゥン(山腹ラオ)のほとんどがカム族です。タイでもカム族として、雲南省では、クム人として暮らしています。

【タイダム族/タイデン族】

言語はタイー・ターイ語族系。黒ターイ(タイダム)、白ターイ(タイドン)、赤ターイ(タイデン)族などに分類されます。黒・白・赤ターイの区別は、言語、文字、既婚女性の髪形(黒ターイは髷を結う)、服装、家屋内の構造などでされるそうです。 白ターイ族の移住時期が最も古く、黒ターイ族は11世紀頃に移住してきたと言われています。ターイは山間の盆地に水田を開き、山の斜面で陸稲、キャッサバ、豆、とうもろこしなどの栽培をおこなっています。

【アカ族】

タイ、ミャンマー、ラオス、中国(ハニ族系)の山岳地帯に居住し、全体の人口は15万人ほど。その中でもミャンマーに最も多く居住していて、祖先崇拝と精霊信仰を行い、 コインや丸い金属をあしらった女性の頭飾りに特徴があります。陸稲の焼畑を生業としています。

【インダー族】

多くの少数民族が暮らすシャン州の風光明媚なインレー湖。その湖上で暮らす民族がインダー族です。インダー族は湖に浮島を作り、家を建て、魚を採って生活をしています。浮島では野菜も栽培されていて、インレー湖でとれたトマトは味が良いことで有名です。そして、細長いこの湖の移動手段はカヌー。インダー族の人々は船の上で片足を使い艪を操ります。

【アン族】

ミャンマー東部に居住。自然を崇拝する少数民族。女性の藍染で染めた黒い衣装に、独特のイヤリングが特徴です。

【パトゥン・カレン族】

ミャンマー、タイに居住。カレン語を話す「カレン族」の一族。女性の首に真鍮の輪を巻く風習で有名です。

【トラジャ族】

スラウェシ島の山岳民族トラジャ族。山奥に住む彼らの起源は未だ謎に包まれています。アルック・ドトロと呼ばれる独特な精霊信仰を表す幾何学模様で飾られた家"トンコナン"。天に向かってはね上がる舟型の屋根は、その昔、トラジャ族が海の向こうから渡ってきた証しとされています。 屋根の下の破目は信仰の基本要素を示す赤、白、黄、黒の四色で埋め尽くされています。

【ダヤク族】

ボルネオ島のマハカム川流域に暮らすプロト・マレー系の民族。狭義には言語によって5つの部族に分かれます。焼畑稲作や水田耕作によって暮らしを営み、かつては首狩りも行っていました。 祖先崇拝や占いなどが盛んで、木彫りの仮面や像にはその影響が窺えます。
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