タグ別アーカイブ: ネパール

カベバシリ Wall Creeper  ネパールでバードウォッチング(5)

●Wall Creeper カベバシリ 007A1201

カトマンズからポカラに行く途中、「ムグリン」を過ぎると左手に岩壁が続きます。ここで観察できるのがカベバシリ。

私は初めての観察で、どうしても羽を広げた姿を写真に収めたくて、トラックの排気ガスにまかれながら道端でがんばりました。動きが早く、高い場所にいるので大変です。

 カベバシリ Wall Creeper

ヒマラヤ(パキスタン、インド、ネパール、ブータンなど)の鳥で、冬になると標高の低い場所へ下ってきます。11~2月が観察のシーズン。

羽を広げるとグレーに黒・赤・白い丸い模様と、とてもシックでインパクトのある模様をしています。繁殖期のオスはのどが黒くなります。

カトマンズ・ポカラ間の幹線道路のムグリンを過ぎたあたりの岩壁で観察したときの様子です。

●Wall Creeper カベバシリ 007A1211

岩壁にしっかりしがみつく、するどい足のカベバシリ

●Wall Creeper カベバシリ 007A1126

壁を走って、虫を捕まえました。

●Wall Creeper カベバシリ 007A1122

別の場所でも、捕食に成功。

●Wall Creeper カベバシリ 007A1128

銜えて、少し飛んで、移動します。長い距離は飛びませんでした。そう、基本的に「走っている」のですよね。

●Wall Creeper カベバシリ007A1186

背中側は美しい色の羽をしています。

●Wall Creeper カベバシリ007A1152

お腹側はこんな感じでした。

ちなみにここは交通量の多い車道(カトマンズ~ポカラの幹線道路!)ですので、十分気をつけて観察しましょう!

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar 2016 Mugring area – Nepal

Reference : Information from Shankar Tiwari, Helm Field Guides “Birds of Indian Subcontinent”, Wikipedia(EN)

★★ネパールでバードウォッチング!2018-2019★★

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★バルディア国立公園、シュクラファンタ野生動物保護区、コシタップ野生動物保護区への手配は西遊旅行または現地法人の西遊ネパールにて承ります。10月~3月はネパールのバードガイドの繁忙期でもありますのでお早めにご予約ください。

ネパール チトワン国立公園のジープサファリ Jeep Safari at Chitwan National Park 

チトワン国立公園 ジープサファリ (1)

ネパールのチトワン国立公園の中を巡るジープサファリ。チトワン国立公園は2016年4月現在、ジープサファリとウォーキング以外で入ることはできません。

チトワン国立公園は日の出から日没まで(季節により変動しますが06:00-18:00)まで公園内をサファリドライブすることができます。ラプティ川にかかる橋を渡り、国立公園の中へ。入り口のチェックポストをすぎるとすぐに美しい森が始まります。朝もやにつつまれ、朝日が昇る国立公園内の森は、大変美しいです。

公園内は大きく、東部・中央部・西部にわかれ、ほとんどのツーリストの車は中央から西部を訪れるようです。この国立公園内のジープサファリは混載ツアーまたはジープのチャーターによって行われています。

チトワン国立公園のジープサファリの様子です。ジープサファリと呼ばれていますが、JEEP社の車を使っているわけではなく、サファリカーの総称です。使用する車のタイプはサファリを手配するホテル(ロッジ)や旅行会社によって異なります。

チトワン国立公園 ジープサファリ (2)

ラプティ川の橋を渡ってチトワン国立公園へ。朝日の昇る川面。ほぼ毎日、霧が出ます。

チトワン国立公園 ジープサファリ (3)

2016年3月9日は日食が見れました。アジアではインドネシアの島で皆既日食が観測されましたが、ネパールでは少し欠けたくらいでした。それでもタライ平原に昇る朝日の日食は格別です。

チトワン国立公園 ジープサファリ (4)アクシスジカ

川を渡ると軍が管理する国立公園チェックポストを経て、園内へ入ります。スタッフの詰所のある付近はたくさんのアクシスジカ Spotted Deerが集まっていました。ガイド氏、ここはトラが近づきにくいから安心と思ってるのかもね、と。

チトワン国立公園 ジープサファリ (5)サンバー

ジープ道を横切るSamber Deerサンバー鹿。

チトワン国立公園 ジープサファリ (6)イノシシ

Wild Boar イノシシ君。

チトワン国立公園 ジープサファリ (7)インドサイ

公園内にはたくさんの池・小さな湖があり、あちこちでインドサイを見かけます。国立公園を案内してくれたNepal Tiger Trustのスタッフによると、2015年段階でのチトワン国立公園のインドサイは600頭、ベンガルトラは120頭。

「最近、インドサイ5頭を麻酔してブルドーザーで持ち上げてネパール西部のバルディア国立公園に運んだんだ」と、ブルドーザーがけずった草地を見せてくれました。

チトワン国立公園 ジープサファリ (8)インドサイ

草むらからこちらを見るインドサイ

チトワン国立公園 ジープサファリ (9)インドサイ

観光客のジープの前を横切ることもあります。

チトワン国立公園 ジープサファリ (10)インドサイ

これは高齢のサイ、ガイド氏によると角は細菌か虫により無くなってしまっていました。あまり動きません。

チトワン国立公園 ジープサファリ (11)ハヌマーンラングール

頭上の木の上にはハヌマーン・ラングールの姿。3月は赤い花がが森を彩っていました。

チトワン国立公園 ジープサファリ (12)インドクジャク

森の女王のような風格のインドクジャク Indian Peafowl。雄は繁殖期に美しい尾羽を伸ばしますが、この個体はとてもボリュームのある羽が素晴らしく、見とれてしまいました。

チトワン国立公園 ジープサファリ (13)Crested Serpent Eagle ミナミカンムリワシ

Crested Serpent Eagle  カンムリワシ

 

チトワン国立公園 ジープサファリ (14)トラの足跡

ベンガルトラ Bengal Tiger の足跡(パグマーク)

Nepal Tiger Trust のスタッフによると、チトワンでは密猟は「ない」と断言。彼らはトラップカメラを設置し、体の模様とパグマークで個体識別をし、オスのトラの縄張りとそのテリトリー内のメスを把握していました。

国立公園内にワニの繁殖施設があり、その近くに最近、村に行って人を襲った若いトラが捕獲されていました。スタッフによると、村に行ってしまい人を襲った(食べた)トラは野生には戻せないと。チトワン国立公園にはこれまで人を襲った(食べた)とされるナンガラパティというトラがいますが、このトラは「村に行っていない」ので今も森で暮らしているんだそうです。「捕獲されたトラを見ますか?」と聞かれましたが、国立公園で檻の中のトラを見るのはつらいのでやめました。

夕方、出口へと向かう道の途中で、Sloth Bearナマケグマ君が現れました。

チトワン国立公園 ジープサファリ (15)ナマケグマ

「森のクマさん」、です。

チトワン国立公園 ジープサファリ (16)ナマケグマ

ナマケグマ君、立ち上がったかと思うと木に背中をすりすり。

チトワン国立公園 ジープサファリ (17)ナマケグマ

今日のサファリを見送ってくれたのは、愛嬌あるナマケグマ君でした。

2日間、国立公園の美しい湖、森、河原をめぐり野生動物観察とバードウォッチング。ベンガルトラとは出会えませんでしたが、Nepal Tiger Trust のメンバーと森をめぐり、トラのパグマーク、スクラッチマークを見つけ、テリトリーを教えてもらい、チトワン国立公園で確実にベンガルトラが増えていることを実感できました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar 2016 Chitwan National Park,– Nepal

Reference : Information from Nepal Tiger Trust – Mr. Baburam Nahato, Mr.Raju Kumal, and Saiyu Nepal-Mr.Jeeban Sakya, Wikipedia(EN)

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チトワンのジャングル・アクティビティ エレファント・サファリ

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (12)

チトワンのジャングル・アクティビティと言えば、エレファント・サファリ(象の背中に乗ってのジャングルサファリ)。

>>チトワン国立公園についてはこちら 西遊旅行ネパールみどころMAP ”チトワン国立公園”

>>チトワン国立公園のサファリ事情についてはこちら

チトワンで一番人気のジャングル・アクティビティ、エレファント・サファリの紹介です。

「チトワン国立公園事情 Chitwan National Park」でご案内した通り、エレファント・サファリはチトワン国立公園内ではなく隣接するコミュニティ・フォレストで行われます。

その内容は宿泊するホテル(ロッジ)によって異なり、ロッジが所有するゾウで行われるサファリとコミュニティ・フォレストが所有するゾウで行うエレファント・サファリがあります。

ロッジにより、サファリが手配される場所が異なりますので、「イメージ」としてご覧ください。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (2)

通常1~2時間程度のサファリで、象の背には木製あるいは金属製の輿があり、ここに2~4人座ります。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (3)

象に乗ったら、エレファント・サファリのスタートです。ゾウの歩みにあわせて籠が揺れますのでしっかり掴まり、そして木の枝などにぶつからないよう前を向いて乗るようにしましょう。跳ね返ってくる枝にも注意です。象には道などありません。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (4)

インドサイ (Indian Rhinoceros、 Greater One-horned Rhinoceros )、発見!

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (5)

チトワン国立公園とその周辺では確実にインドサイの個体数が増えてきているそうです。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (6)

その他にも、野生動物との出会いもあります。これはホエジカ(Barking Deer)の雄がケンカしているところ。

揺れるゾウの背中からの写真撮影、大変です。カメラを落とさないように注意です。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (7)

これはアクシスジカ(Spotted Deer)の親子。草むらからこちらを観察していました。

鹿たちはたくさんいるのですが、草むらの中にいて、象の背中からはちょっと観察しにくいです。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (8)

エレファントサファリの中には、ラプテイ川を渡るルートもあります。

●エレファントサファリ、ソウラハ

インドサイを探してラプティ川を進むゾウさん

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (10)

インドサイを見つけました!

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (11)

近寄りすぎるとサイが怒ってしまうので、少し離れて観察しましょう。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (12)

ラプティ川を進むゾウさん、背中にはたくさんの観光客。以前は外国人観光客だけのサファリでしたが、今はネパールの国内旅行客が増え、家族で楽しんでいます。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (13)

戻ってきたゾウさん、本当にお疲れ様です。

チトワン エレファントサファリ Chitwan Elephant Safari (14)

ゾウさん、ありがとう!

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Nov2009, Nov 2013 Community Fores of  Sauraha,– Nepal

Reference : Information from Mr.Jeeban Sakya, Wikipedia(EN)

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チトワン国立公園事情 Chitwan National Park

●チトワン・エレファントサファリ

チトワン国立公園 Chitwan National Parkについて

ネパール中央のタライ平原にある国立公園で東西80km、南北23kmの広大な国立公園。1961年にはサイ保護区に、1973年には国立公園に指定され、1984年にはユネスコの世界自然遺産にも指定されました。インドサイを見るエレファント・サファリで人気がありますが、野鳥の数でも知られ世界中のバードウォッチャーがやってきます。

「チトワン」のサファリ事情

チトワン国立公園のサファリですが、これがちょっと複雑です。ネパールや日本の旅行会社で「チトワン国立公園」と言っているものの多くは国立公園内に入るのではなく、隣接するコミュニティ・フォレストでのサファリを指すことが多いのです。これにさらに政治的な事情もからみ、2012年には国立公園内の宿泊施設(かの有名なタイガートップスなど)がすべて営業停止となったりするなど、軍が管理しているこの国立公園の事情はころころ変わっています。

現在(2016年4月)のチトワン国立公園ではジープ・サファリ(サファリカーで園内をめぐる)と一部ウォーキングのみが認められており、川下りやエレファント・サファリ(象の背中に乗ってのサファリ)はすべて園外のコミュニティ・フォレストで行われています。チトワン地区のホテルのパッケージに含まれているエレファント・サファリやカヌーの川下りはこれになります。国立公園外だからと言って動物が見えないわけではありません。国立公園の森とコミュニティ・フォレストの森の間に境界線としてラプティ河が流れているだけで、動物たちにとっては同じ「森」。インドサイは両方の森にいますし、鹿類はコミュニティ・フォレストのほうが多いようにさえ感じます。ワニもソウラハの町に近い河沿いの方が多くいます。エレファント・サファリとカヌー川下りはまちがいなく、チトワン・サファリのハイライトです。

チトワンでのサファリ・アクテビティについてですが、これらの手配は宿泊するホテル・ロッジが仕切っており、どの場所でするか、どのようなサービスかなど場所により異なりますので、「イメージ」としてご覧ください。

●エレファントサファリ、ソウラハ

チトワンを代表するアクテビティがエレファント・サファリ。象の背中に2~4人乗って、インドサイとの出会いをもとめてチトワンの森を歩きます。

●インドサイ

エレファント・サファリで出合ったインドサイ。ホテルやロッジの所有するMy ゾウさんで行うサファリもお勧めです。

●ラプティ河カヌー

ラプティ川のカヌーによる川下りです。一見不安定に見える丸太をくりぬいて作った船ですが、乗ったら意外と安定していて、岸辺の水鳥やワニを観察できます。

●ラプティジ川の朝もや

ラプティ川の向こうのチトワン国立公園。この付近は毎朝、朝霧が出て美しい景色を見ることができます。

●チトワン国立公園 ジープサファリ

チトワン国立公園内でのジープサファリ。公園内にはインドサイ、そしてベンガルトラが生息(2016年4月に120頭)しています。軍によって管理された園内は森、小さな湖が点在し、動物の観察、バードウォッチングに適しています。

●エレファント・ブリーディングセンター

そして、もう一か所人気があるのが、ゾウさんの繁殖所となっているエレファント・ブリーディングセンターElephant Breeding Center。朝、夕方に行くとたくさんのゾウ、時期によってはゾウの赤ちゃんや子供がいます。野生のゾウの雄は、ここにいる雌を目当てに付近の森を徘徊しているそうです。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Nov2009, Nov 2013 Community Fores of  Sauraha, Mar 2016 Chitwan National Park– Nepal

Reference : Information from Mr.Jeeban Sakya, Wikipedia(EN)

★★ネパールでバードウォッチング!2018-2019★★

ヒマラヤの麓ネパール・バードスペシャル★6名様限定!!

★チトワン国立公園、バルディア国立公園、シュクラファンタ野生動物保護区、コシタップ野生動物保護区への手配は西遊旅行または現地法人の西遊ネパールにて承ります。10月~3月はネパールのネイチャーガイドの繁忙期でもありますのでお早めにご予約ください。