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セイウチ Walrus-2 セイウチ大接近!(スピッツベルゲン)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (10)

スピッツベルゲン島のスメーレンバーグ Smeerenburg で出会ったセイウチ大接近&観察です。

ゾディアックでスメーレンバーグの海岸に上陸。ここは「捕鯨時代」にオランダが捕鯨基地を作り、脂を燃やした釜などが残る平らな海岸。セイウチたちがここにホーリングアウトHauling- out(えさを取る合間に集団で氷や海岸で休むこと)していました。スピッツベルゲンではおよそ30mまでHauling- outに近づくことができます。ゆっくりと音を立てずに姿勢をかがめて近寄ります。

すると、海岸に4頭のセイウチが姿を現しました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (20)

海からこちらの様子をうかがっています。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (4)

さらに近づいてきました。4頭の間で、「お前が先に行けよ」みたいな。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (19)

うわぁ、結構こっち見てます。上陸して来るかも。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (8)

本格的に近くなってきました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (16)

上がってきちゃいました。どうも、私たちの匂いをかごうとしているようです。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (12)

ガイド氏が「これ以上くるな」のポーズ。考えるセイウチ。息を呑む私たち。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (15)

セイウチくん、しばらく考えたあと、背中からおなかを見せてまわりながら海へ。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (6)

その姿は、「お前たちも海にはいっておいで」と言ってるようでした。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (21)

その後、4頭で楽しそうにじゃれあう姿が。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (23)

遊びながらもこちらを見ているセイウチ君たち。セイウチはとても社会的な動物だといいますが、ヒトにこんなに興味を持って近づいてくるのは想定外。

セイウチを知る、貴重な体験となりました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Smeernburg, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Agnès Brenière

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

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セイウチ Walrus -1 (スピッツベルゲン)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (4)

ノルウェーのスヴァールバル諸島、スピッツベルゲンで観察したセイウチです。

北極圏に暮らすセイウチ。セイウチは太平洋種Pacificと大西洋種Atlanticの2亜種に分かれています。太平洋種はベーリング海などに暮らしその数20万ほど。スヴァールバル諸島やグリーンランド周辺に暮らす大西洋種は2~3万ほどと推定され、およそ2000頭がスヴァールバル諸島に生息すると考えられています。

その昔、ヨーロッパ各国がこの海域で「捕鯨」を行っていた頃、セイウチも狩の対象でした。皮は機械のベルトに利用され、その牙も重宝されました。そして何よりもホーリングアウトHauling-out(えさを捕る合間に、集団で過ごす氷や海岸など)しているセイウチは狙いやすい対象でした。およそ3世紀半でスヴァールバル諸島のセイウチは激減し、残り数百頭ほどになったとき、初めて「保護」の対象となったのです。1952年のことです。

セイウチはメスが成熟して子どもが産めるようになるのが10歳、オスは15歳くらいと考えられています。そして授乳にはおよそ2年以上の時間が費やされます。ゆるやかな回復の過程ですが、夏に「ホールアウト」する場所に来る個体が増えてきていることはその数の増加を示しています。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (2)

スピッツベルゲン島北部のマグダレンフィヨルド Maggdalenfjorden のGravnesetという場所は、1600年代初期から1700年代の「捕鯨時代」の人々のお墓がある場所。現在は史跡として保護のためにフェンスに囲まれたお墓とクジラの脂を炊いた釜の跡が残されています。

そしてその海岸で数十頭のセイウチがホールアウトしていました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (5)

セイウチは繁殖期以外はオスとメス+子どもの群れが分かれてグループを作り暮らしています。スピッツベルゲン島のこの付近で見られるセイウチはほとんどがオス。

セイウチのメスは体長2.5m、体重900Kgほどですが、オスは体長3-3.5m、体重は1,500Kgほどにもなります。牙はオス・メスの両方にあります。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (3)

立派な牙のオス。オスは首回りのこぶが顕著で、首周りの皮の暑さは10センチにもなるといいます。そしてその下にsらに10センチにもなる脂肪が・・・

セイウチ Walrus 船から

ラウドフィヨルド Raudfjord 航行中に流氷の上で寝ているセイウチを発見!

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (7)

こってりと寝ています。陸上に上がり太陽を浴び血液循環がよくなってきているので肌はピンク色です。(水の中に長くいると灰色になります)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (8)

立派な牙。剛毛のヒゲは海底で貝を探すときのセンサーになります。そして見えませんが、口の中には貝を砕く歯があります。なんでも中身だけ吸って、貝は海底に吐き出すのだそうです。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (9)

背中には他のセイウチの牙のせい?と考えられる傷が。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Magdalenfjors, Raudfjord, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Agnès Brenière

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

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