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オマーンの野鳥 ホール・ルーリのラグーンとサムフラム遺跡

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (3)

アラビア半島はオマーンのドファール地方、ホール・ルーリで出会った野鳥・ラクダたちです。

 サムフラム遺跡について

港町タカの東約7キロメートルのホール・ルーリにある遺跡。かつて乳香交易で栄えたサムフラムという都遺跡で、貯蔵庫や城壁に囲まれた町の跡、神殿跡が残されています。アラビア半島南部における乳香の重要な交易路にあり、アル・バリード遺跡、シスル(ウバール)遺跡、ワディダウカの遺跡とともに、2000年に「乳香の道」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録されました。

遺跡は、発掘により紀元前2世紀のハドラマウト時代にさかのぼるとされ、都市は7世紀ごろに廃墟になったと考えられてます。また、「シバの女王」の宮殿があると、ガイドブックに書かれていますが考古学的根拠はないようです。

発見された碑文と発掘品により、この都市が「サムハラム」と呼ばれていたこと、ハドラマウトの王家により創建され移民が暮らしたこと、古来よりドファール地方は乳香の産地であり、ハドラマウト王国はこの価値ある乳香をコントロール下におき、ホール・ルーリはその積出港として利用されたことがわかってきました。

城壁で囲まれた都市遺跡の周囲はかつて海とつながっていたホール(Khor、ラグーン、入り江のこと)があり、港の跡も残っています。いまは、砂でせき止めらていますが、フラミンゴや水辺の野鳥が集まっています。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (1)

インド洋を臨むホール・ルーリの都市遺跡

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (2)

ラクダがビーチを闊歩。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (6)

ラグーンにはたくさんの水鳥が集まっています。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (7)

オオフラミンゴ Greater Flamingo 灰色の体の子は幼鳥です。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (11) ヘラサギ

Eurasian Spoonbill ヘラサギ ユーラシア大陸中部で繁殖し、冬は中東~アジアへと越冬に来る渡り鳥です。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (9)

Yellow Wagtail ツメナガセキレイ 世界各地の湿地で見られる野鳥ですが多様な模様をしています。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (10) ミサゴ

Osprey ミサゴ アラビア半島全域の水のある場所で見られるミサゴ。白い冠に黒いマスクのような模様がカッコイイです。魚を捕食するので「魚鷹」とも。

サムハラム遺跡とホールルーリのラグーン (4)

ホール・ルーリの訪問は夕方がお勧めです。遺跡に夕日があたり、放牧から帰ってくるラクダの姿、そして捕食にいそしむ野鳥たちの姿を見ることができました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Nov 2015, Khor Rouri, Dofar – Oman

Reference : Helm Field Guids “Birds of Middle East”,  Wikipedia (EN)

 

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