タグ別アーカイブ: ユキヒョウ

ユキヒョウのローリー<冬> -2(パキスタン)

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (34)

ナルタル谷に移動したユキヒョウのローリー Lolly です。昨日に引き続き、朝からローリーの施設へといって見ました。(この記事のユキヒョウの写真は野性の状態のものではありません)

冬のナルタル パキスタン (2)

スキー場付近でジープを止め、ここから歩きます。地元の人に、ローリーはどうしてクンジェラーブ国立公園ではなくナルタルに来ることになったのか聞いてみました。「はっきりとはわからないけど、ナルタルには軍の施設があり、軍の高官たちが見やすいようにここにしたんじゃないの?」と。確かにローリーの柵のところには、観光客、そして軍人さんの姿も。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (11)

ローリーの施設に到着すると、ローリーは朝から歩いていました。柵のふちをくるくると歩いています。施設のスタッフが言うには、肉を食べた後はこうやって歩くんですよ・・と。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (26)

ずっと観察しているとローリーの通り道がわかり、そこで待っていると正面からやってきてくれます。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (28)

後姿も。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (21)

前足の肉球

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (22)

後ろ足の肉球

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (18)

ローリーは本当にきれいな顔をしていると、思います。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (19)

・・・尻尾!

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (48)

今日はとてもアクティブで色んな姿を見せてくれたローリー。16時に肉をもらいました。気温が低いのでお肉はカチカチでしたが骨ごと噛み砕いていました。

そして食後のお手入れ・・・暗くなるまでローリーを見ていました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Feb2017, Captive condition at Naltal Valley, Pakistan

Reference : Local staff of SLF

ユキヒョウのローリー<冬> -1(パキスタン)

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (32)

パキスタンのユキヒョウ「ローリー Lolly」の話です。(この記事のユキヒョウの写真は野性の状態のものではありません)

前に一度ご紹介したユキヒョウのローリーが、2016年の冬にスストのチェックポストからナルタル谷へと移動しました。より大きな施設に移動したそうですが、クンジェラーブ国立公園の環境とは異なる場所への移動です。

初めて2月の北部パキスタンへ。フンザ付近から始まる高峰群は雪をかぶってとても美しいものでした。そしてナルタル谷へ。

冬のナルタル パキスタン (1)

ナルタルは豪雪地帯で、スキー場があることでも知られています。ギルギットから近いのですが4WDで行かなくてはなりません。

冬のナルタル パキスタン (4)

ナルタルに到着です。さっそくローリーのいるところへ行ってみました。スキー場側へ行き、そこから雪の山道を歩いて10分ほどの山の斜面に施設がありました。

ローリーがいません。番をしている人に聞いたところ、最近までナルタルのさらに奥の施設にいたけど雪が深くなり、通って肉をあげるのが大変になったので村に近いこの場所へ移したとのこと。この新居では雪のくぼみに入り込んで寝ているので今は見えないので待ちなさい、と。

雪のくぼみからローリーが顔を出しました。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (2)

久しぶりに見るローリー、もう3~4歳のはずです。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (46)

起きて歩き始めました。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (39)

すぐに後ろを向いて逆方向に歩き始めました。追いかけて柵の周りを歩くも、雪が深いし山の斜面なので大変です。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (5)

ようやくローリーが見えるところに到着。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (6)

頭、ぷるぷる。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (7)

つめとぎ。

ユキヒョウのローリー Snow Leopard Lolly Pakistan (14)

新雪の上を歩くローリー。ユキヒョウの後姿、・・たまりません。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Feb 2017, Captive cndition at Naltal Valley, Pakistan

Reference : Local staff of SLF at Naltal

 

 

 

開放されたユキヒョウ、山へ帰る(クンジェラーブ国立公園、パキスタン)

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (6)

2017年2月下旬、パキスタン北部の村ミズガルで家畜を襲ったユキヒョウが捕らえられました。家畜小屋に入り込みヤギ・ヒツジを殺した上、家畜小屋から出れなくなっていたところを捕獲したとのこと。

村人は、ユキヒョウを保護しなくてはならないことは理解するが、行政への「殺された家畜の補償」をもとめた話し合いがもたれ、捕獲されてから3日目に山へ帰されることになりました。

このユキヒョウはミズガルの村近くで2頭の子どもを連れている姿が目撃されているメスのユキヒョウでした。ユキヒョウは捕獲されたミズガルではなく、クンジェラーブ国立公園へ運んできて放すことになりました。

ユキヒョウがミズガルで捕獲された話はすぐにニュースになりましたが、ミズガルは中国との国境に近いため、2017年現在外国人が行けない場所。偶然にもクンジェラーブ国立公園のデーにあるスタッフ小屋にいたところ、このユキヒョウが連れてこられました。

このユキヒョウを放す瞬間を見ようとテレビ局、政府関係者が集まり、車列を組んで移動です。デーから少しいった場所の山の斜面で放すことになりました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (2)

檻が開けられても、ユキヒョウはすぐには出てきませんでした。出てこないので、その場にいたパキスタン人が「ローリー、ローリー」と呼びます。「ローリー」は2016年の秋までスストのチェックポストで飼われていたユキヒョウのこと。今はナルタルに行ってしまいましたが、クンジェラーブ国立公園の人たちはユキヒョウを見ると「ローリー」と呼ばずにはいられないようです。

ユキヒョウが檻から顔を出して、最初にしたことは、雪を食べたこと。のどが渇ききっていたのでしょう。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (3)

ひとしきり雪を食べるとようやく前を見ました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (4)

そしてあたりを見ます。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (5)

ゆっくりと檻から出てきました。この瞬間、関係者より拍手が起こりました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (7)

自由になったミズガルのユキヒョウ

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (9)

3日間の拘束で毛並みが乱れているし、家畜の血が体についたりして汚れていました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (10)

立ち止まっては雪を食べます。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (11)

こちらのほうを見ました。弱っているのか、動きはゆっくり。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (12)

ひとしきり雪を食べると茂みの中へ入っていきました。まだこちらのほうを見ています。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (13)

岩の上に乗って休憩。ものすごいカモフラージュです。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (14)

しばらくすると、ふたたび山を登り始めました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (15)

開放されたものですが、野生のユキヒョウが歩いている姿を、初めて見ました。

ミズガルのユキヒョウ パキスタン free a Snow Leopard from a cage Pakistan (17)

そしてまた座りました。対岸の山の斜面を見ています。そこにはアイベックスの群れがいました。

その後、このユキヒョウはじっとしたままでした。私たちも、このユキヒョウが無事にミズガルの2頭の子どものもとに戻れることを願い、その場を後にしました。

翌日、スタッフが最後にユキヒョウがいた付近を見に行きましたがもうその姿はありませんでした。そして開放してから3日後、このユキヒョウが2頭の子どもと一緒にいるのがミズガルで目撃されたと、国立公園のスタッフから電話がありました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Feb 2017, Khunjerab National Park, Pakistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP(Khunjerab National Park), Mr.Falman Razah -KVO ( Khunjerab Villager Organization), Wildlife Department of Pakistan

 

 

 

 

ユキヒョウを求めて(ラダック、インド)

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (20)

野生のユキヒョウと出会う・・・そんな夢が実現した2月のラダック。

ユキヒョウ Snow Leopard は最も美しいネコで、冬になると毛が豊かに長くなり、大きな手足、長い尻尾が強調され、ますます素敵になります。標高3,500~5,000m のヒマラヤの急斜面に暮らし、さらにカモフラージュな外見のため非常に見つけにくい動物です。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (6)

凍った川を歩いて谷を進んでいきます。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (4)

ジグメット氏が、「ユキヒョウのマーキングの後ですよ、ユキヒョウの毛もついている」と見せてくれました。凍った川の川原の岩です。もう、私たちはユキヒョウのテリトリーにいます。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (5)

スコープで山の斜面をチェックしていきます。朝の早い時間、遅い午後はユキヒョウが活動し見つけやすい時間。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (2)

雪の上でのランチタイム。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (3)

お昼を食べたらまた捜索開始。担当わけして違う谷へとスタッフが入っていきました。そして間もなく、ユキヒョウの食べたブルーシープの死体があったと報告が。さっそく行ってみました。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (7)

急な谷の斜面を登っていきます。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (12)

ユキヒョウが食べたあとのブルーシープ。スタッフによると、もう「食い尽くして」いると。ブルーシープはユキヒョウの好物です。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (8)

近くにはユキヒョウの真新しいパグマークが!足跡をもとにユキヒョウを探します。

「 Snow Leopard ! ユキヒョウ ! 」という声が響きました。急な山の斜面は簡単に登れません。標高は4,200mくらいでしょうか・・・息を切らせながらようやくユキヒョウの見えるポイントまで上がりました。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (19)

おー、100mほど先の山の稜線に、・・・ユキヒョウが!

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (10)

スコープで見たユキヒョウです。間違いありません。なんと凜としたお姿。※写真はスコープ+iphoneです。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (9)

こっちを見ています~ ※写真はスコープ+iphoneです。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (24)

今度は手を前にして寝ています~

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (26)

しばらくすると立ち上がって、「するり」と岩陰に消えていってしまいました。この外見だけではオスかメスかはわかりませんが、翌日、見たポイントと近い場所で2頭のユキヒョウが歩いているのをスタッフが見つけました。2~3月はユキヒョウの繁殖期で、呼ぶ声も聞ける季節なのだそうです。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (16)

峠にはブルーシープの角が掲げられていました。ヘミス国立公園ではハンティングが禁止されておりユキヒョウの生息に十分な数のブルーシープがいます。山の豊かさに感謝。

ラダック ユキヒョウ Snow Leopard (18)

夜、キャンプでは「ユキヒョウのサイティング、おめでとうケーキ」が用意されていました!スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Feb 2017, Hemis National Park, Ladakh-India

Special Thanks to Tomo Akiyama 秋山知伸、Jigmet Dadul

Reference : ”Birds and Mammals of Ladakh”

パキスタンのユキヒョウ ローリーの話

Loli the Snow Leopard -Khunejrab National Park (1) パキスタンのユキヒョウと、クンジェラーブ国立公園のユキヒョウ、「ローリー」の話です。(この記事のユキヒョウの写真は、下記の国立公園提供のビデオを除いて野性の状態のものではありません)

パキスタン北部、中国との国境を接するクンジェラーブ国立公園では時々「ユキヒョウ」の話題がでてきます。ユキヒョウはヒマラヤ山脈、カラコルム山脈、ヒンドゥークシュ山脈、パミール高原に暮らすヒョウで、寒い環境に適した長い毛で全身が覆われています(冬はさらに毛が長くなるといいます)。
クンジェラーブ国立公園ではアイベックスなどの野生動物を捕食して暮らし、冬場にはカラコルム・ハイウェイ付近まで降りて来るのが観察されます。

下記のビデオは2015年3月25日にカラコルム・ハイウェイ上にて、クンジェラーブ国立公園スタッフのスルタン・ゴハールさんによって撮影されたビデオ(クンジェラーブ国立公園より提供)

9年ほど前だったでしょうか、国立公園の事務所に「レオ」という子供のユキヒョウがいて中国との国境を越える時の楽しみだったのですが、アメリカの動物園へ行ってしまいました。

そして3年ほど前、再び子供のユキヒョウが凍った川で溺れているところを助けられました。6ヶ月くらいと推定されるメスの子供のユキヒョウは、「ローリー」と名付けられスストの国立公園のチェックポストのそばの檻で3年目を迎えました。

Loli the Snow Leopard -Khunejrab National Park (3)

ローリーを助けたファルマン・ラザーさん、今でも小さい時のローリーをあやすように近づきます。ローリーも「ゴロゴロ」とはいきませんが「ガウガウ」といいながらすりすりしています。

Loli the Snow Leopard -Khunejrab National Park (5)

国立公園スタッフに甘えるローリー

Loli the Snow Leopard -Khunejrab National Park (6)

毎日3キロの肉をもらいます。肉は、羊・ヤギやヤクなど。

Loli the Snow Leopard -Khunejrab National Park (7)

ローリーはいつまでこの状態なのか、野生に戻ることは出来ないのか。

国立公園のスタッフによると「レオ」がアメリカから間もなく帰ってくるので、レオとローリーが暮らす「リハビリテーション施設」をナルタル谷(ギルギットの近く)に作り、そこで繁殖を試みる・・・そして野性に返す訓練をする・・・と先のプランを教えてくれました。早ければこの冬に、といいますが、自然環境が変るので反対する意見もあります。そしてここはパキスタン、筋書き通りには行きません。

最後に、小さいころの「レオ」の写真です。クンジェラーブ国立公園のスルタン・ゴハールさんと。(写真はクンジェラーブ国立公園提供)

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野性の状態ではないことは残念ですが、それでも、大型ネコ科動物ファンにはたまりません。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Video, Photo of Leo & Sultan Gohar : Credit to Gohar -KNP(Khunjerab National Park)
※ビデオとレオの写真はクンジェラーブ国立公園提供のものです。

Observation :**Captive condition in cage** Oct 2015, Khunjerab National Park, Pakistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP, Mr.Falman Razah -KVO, Wikipedia( JP)