カテゴリー別アーカイブ: イシチドリ科

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (2)(スリランカ)

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (3)

雨のはじまった5月半ばに訪れたウィルパットゥ国立公園。昨晩の雷雨で公園内は水溜りだらけになっており、今日はレオパードは厳しいかな、とガイドさん。とうことで西の端の海岸や遺跡、野鳥などをみながら公園内を移動しました。

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (1)

朝一番の素敵な出会いは、このカワリクマタカ Changeable hawk-eagle。インド亜大陸、特にインドとスリランカで繁殖し、東南アジアでも見られる鳥ですが、スリランカの個体は冠羽が長いのが特徴とのこと。また、白っぽい個体も多いです。

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (2)

本当に美しいカワリクマタカでした。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (6)

森の中、ジープ道を見下ろす枝にいたカンムリワシ Crested serpent eagle。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (9)

またカンムリワシがジープ道の上の枝にいました。この構図で出会うことがよくあります。

White-rumped shama アカハラシキチョウ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (4)

写真を撮るのは難しいけれど、何度も観する機会があったアカハラシキチョウ White-rumped shama。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park 遺跡 (8)

今回、初めて訪れたのですがウィルパットゥ国立公園内にはスリランカの「建国神話」に関わる遺跡があります。およそ2500年前のヤクシャ族の女王、クヴェニの王宮と言われている遺跡。考古学調査などは行われていないそうで、このガイド氏の説明も「伝説」という感じです。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (20)

そしてウィルパットゥの西の海岸にやってきました。マンナール湾に臨む海岸です。今日は土曜日、スリランカ人のファミリーがピクニックに来ていました。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (19)

そしてマンナール側を望む海岸。この一体は土の色が赤いです。この海岸にはスリランカの起源にまつわる伝説(建国神話)があります。2500年前、インドからやってきたヴィジャヤ王とその部下たちは「銅の色をした海岸」にたどりつき、当事このウィルパットゥ付近を収めていたヤクシャ族のクヴェニ姫と結婚し、その子孫がスリランカ=シンハラ人の起源となったという伝説・・・。ヴィジャヤ王にまつわる話には何バージョンもあります。

ウオクイワシとシロハラウミワシ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (13)

海岸の木にはシロハラウミワシ White-bellied Sea Eagleとウオクイワシ Grey-headed Fish Eagleが一緒にいました。

Great stone-curlew ソリハシオオイシチドリ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (7)

出口に向かう途中には、かわいらしい鳥との出会い。ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee (Great Stone-curlew)、2羽並んで歩いています!

Red-wattled lapwing インドトサカゲリ卵 ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (12)

そしてインドトサカゲリ Red-wattled lapwing の卵。

Red-wattled lapwing ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (14)

待っていたら親鳥がもどってきました。卵に座らないで保護している感じです。

Red-wattled lapwing インドトサカゲリ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (5)

インドトサカゲリのヒナです、家族で歩く素敵な光景が見られました。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May 2018, Wilpattu National Park – Sri Lanka

Reference : Helm field guides “Birds of Sri Lanka” Wikipedia(EN)

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park(スリランカ)

スリランカ カワリサンコウチョウ (2)

ウィルパットゥ国立公園は敷地面積1316㎢を誇るスリランカ最大の国立公園。「ウィル」は「自然の水」を意味し、園内には雨水を湛 えたくぼ地や池、湖が60ヶ所近く点在します。また、レオパードの棲息数が多いことで知られていますが、正確な数は把握されていません。ナマケグマやスイギュウ、サンバーなど31種の哺乳類が棲息しています。スリランカの西海岸に接しており、海辺の野鳥も観察されます。

ウィルパットゥ国立公園のある地域は1983年から2009年まで続いたスリランカ内戦の影響を受け、長年訪れる人も少なかった国立公園。そのため周辺のホテルの設備、地元のサファリガイド・ドライバーの訓練などが必要な地域ですが、一大サファリ観光地となったヤーラ国立公園に比べ、ゆっくり、静かな森でサファリができる場所でもあります。

ウィルパットゥ国立公園でのサファリの様子です。

イノシシとアクシスジカ

イノシシ Wild Boarとアクシスジカ Spotted Deer

インドクジャク スリランカ

インドクジャクのオス Indian Peafowl 繁殖羽で優雅です。

ジャッカル ウィルパットゥ国立公園

ジャッカル Jackal そばにお腹の大きなメスが隠れており、私たちをじっと見ていました。

ホエジカ スリランカ

ホエジカ Barking Deer (Indian Muntjac) 林の中にいることが多く、写真撮りにくい鹿です。

ウイルパットゥのスリランカゾウ

スリランカゾウ Sri Lankan Elephant

ミドリハチクイ スリランカ

ミドリハチクイ Green Bee-eater 残酷な蝶の食べ方です。くちばしに挟んでは離して、振り回して・・・

チャガシラハチクイ スリランカ

チャガシラハチクイ Chestnut-headed Bee-eater

ハリオハチクイ ウィルパットゥ国立公園

ハリオハチクイ Blue-tailed Bee-eater

マミジロヒヨドリ

マミジロヒヨドリ White Eyebrows Bulbul

ソリハシオオイシチドリ ウィルパットゥ国立公園

ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee がゾウの糞で卵を温めていました。

スリランカヤケイ

セイロンヤケイ Sri Lanka Junglefowl のオス この鳥、スリランカの「国鳥」です!

スリランカ カワリサンコウチョウ (1)

カワリサンコウチョウ Asian Paradise Flycatcher のオス

シロハラウミワシ スリランカ

シロハラウミワシ White-bellied Sea Eagle

カササギサイチョウ ウィルパットゥ国立公園

カササギサイチョウ Malabar Pied Hornbill

オオソリハシシギ スリランカ

オオソリハシシギ Bar-tailed Godwit  冬にスリランカ北西の海岸で見られる鳥です。

エメラルドバト ウィルパットゥ国立公園

キンバト / エメラルドバト Emerald Dove のオス

アカハラシキチョウ

声が美しいアカハラシキチョウ White-rumped Shama

カンムリワシ スリランカ

カンムリワシ Crested Serpent Eagle

他にも、インドトサカゲリ Red-wattled Lapwing 、インドトキコウ Painted Stork、 アマサギ Cattle Egret、Grey Heron アオサギ、Intermediate Egret チュウサギ、サンバー鹿 Samber、トクマカクザル Toque Maccaque Monkey、たくさんのインドリクオオトカゲ Land Monitor やアカマングース Ruddy Mongooseを観察することができました。

残念ながら、国立公園入り口付近で朝晩に観察のチャンスが高いといわれたナマケグマは見ることができませんでしたが、見れました、レオパード君。

ウィルパットゥ国立公園のレオパード (3)

サファリカーの前をスリランカヒョウ Sri Lankan Leopard が横断してくれました!

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jan 2015, Wilpattu National Park, Sri Lanka

Reference : Helm Field Guides ” Birds of the Indian Subcontinent”,  Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia(JP)(EN)

 

ミンネリヤ国立公園 Minneriya National Park(スリランカ)

スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (3)

スリランカの中央部、有名な世界遺産のシギリヤ・ロックやポロンナルワなどの遺跡がある付近に、「スリランカゾウ大集合」で知られるミンネリヤ国立公園Minneriya National Park があります。

この地域は1938年には野生動物保護区に指定されていましたが、1997年に国立公園に昇格。ミンネリヤには3世紀マハセン王によって作られた巨大なミンネリヤ貯水池があり、この水源と野生動物が保護されています。

スリランカ中央部が乾季を迎え各地が乾燥し始めるころ、スリランカゾウたちが水場を求めてミンネリヤへとやってきます。その数は200頭とか、多いときには500頭とか・・・。

ミンネリヤ国立公園はスリランカゾウ以外にも野生動物・野鳥を観察できます。水が豊かな公園内では特に水辺の野鳥が豊富です。

ミンネリヤ国立公園のサファリの写真です。

レオパードの足跡

これは、レオパード(スリランカヒョウ)の足跡。国立公園内に入ってすぐにドライバーが見つけました。確かにレオパードはいるようですが、ガイド&ドライバーいわく、出会うことは非常に稀だと。

トクマカク

トクマカクサル Toque Macaque 、スリランカの固有種です。Toque(トク)は、縁のないタイプの帽子のことで、頭の毛のスタイルからこの名前がついたそうです。ゲート付近の木の上でココヤシを食べていました。

インドトキコウ スリランカ (2)

インドトキコウPainted Stork の群れ こっちを向いています・・・

インドトキコウ (2)

インドトキコウPainted Stork の見事なオレンジ色の顔、本当に鮮やかです。

コウハシショウビン スリランカ

コウハシショウビンStork-billed Kingfisher  太くて赤くて立派なくちばしです。

ゴイサギ スリランカ

ゴイサギ Black-crowned Night Heron 夜行性のサギで、昼間はグループ単位で止まり木にいます。

シロエリコウ スリランカ

シロエリコウ Woolly-necked Stork  英名も和名もそのまんまですね。

ウオクイワシ ミンネリヤ国立公園 (3)

ウオクイワシGrey-headed Fish Eagle が魚を運んできました。

シロスキハシコウの群れ スリランカ

離れた場所にたくさんのシロスキハシコウ Asian Openbill  が。

インドトサカゲリ ミンネリヤ国立公園

インドトサカゲリ Red-wattled Lapwing  この鳥はスリランカの国立公園の水辺に必ずいます。

ソリハシオオイシチドリ スリランカ

ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee

ムラサキサギ スリランカ

ムラサキサギ Purple Heron

コハゲコウ スリランカ

インドトキコウPainted Stork 、コハゲコウLesser Adjutant 、 ホシバシペリカンSpot-billed Pelican。

ミンネリヤ効率公園 スリランカ

国立公園中央の水場は野鳥の楽園でした。アオサギGrey Heron 、カワウGreat Cormorant、インドヒメウIndian Cormorant、アジアコビトウLittle Cormorant、ヘビウ Darter、Spot-billed Pelican ホシバシペリカン、Grey Heron アオサギ・・・本当に、楽園。

スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (1)

そしてスリランカゾウの子供。ゾウの群れが子供を守りながら移動し、水辺の草を食む光景、これも楽園です。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May, Jul 2014 Minneriya National Park, Sri Lanka

Reference : Helm Field Guides “Birds of the Indian Subcontinent”, Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia(EN)