カテゴリー別アーカイブ: シャチ Orca

バルデス半島のワイルドライフ Península Valdés (パタゴニア)

%e3%83%9e%e3%82%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%9a%e3%83%b3%e3%82%ae%e3%83%b3-magellanic-penguin-1%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

バルデス半島について Península Valdés

バルデス半島はアルゼンチンのチュブト州にある半島で、大西洋に面し、カルロス・アメギノ地峡で南アメリカ大陸本土とつながっています。「パタゴニア」の一部で、特色ある動物相で知られ面積は約3625km²、かなりの部分がユネスコの世界遺産に登録されている自然保護区です。保護区内は個人の所有地ではありますがハンティングや漁は禁止され(海岸から3海里)、エスタンシア(大牧場)の住人を除き保護区内で人が住んでいるのは人口300人のプエルトピラミデスのみです。

半島と大陸をつなぐ地峡の北にはサン・マティアス湾が、南にはヌエボ湾がそれぞれあり、この二つが半島の主要な湾。サン・マティアス湾は船を出すことが禁止されている完全な保護区域で、ヌエボ湾には大きなプエルト・マドリンの港もあり、ホエール・ウオッチング、漁などの商業活動が行われています。

陸の動物と海の動物の両方を観察できるバルデス半島

季節によって観察される動物たちが異なるバルデス半島。3月下旬、9月下旬にバルデス半島で出合った動物・野鳥たちを紹介いたします。一年中見られる特有の動物として、半島の北にはグアナコが多く、南にはマラ、レアが多く生息しています。

オタリア   Southern sea lion, Patagonian Sea Lionとも呼ばれ、バルデス半島に35000頭生息すると言います。雄の頭が大きく、たてがみがあるので「Lionライオン」の名がついています。1頭の雄が10頭ほどの雌でハレムをつくり、バルデス半島では1~5月にプンタノルテの海岸に大きなコロニーを形成します。

%e3%82%aa%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%80%80south-american-sea-lion-2%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

3月、コロニーを形成するオタリア。たてがみがある大きな体のオスとメスたち。

%e3%82%aa%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%80%80south-american-sea-lion%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

海の中のオタリア、好奇心旺盛で近寄ってきてカメラ触ったりひれをかんだりします。

 

ミナミゾウアザラシ Southern Elephant Seal  バルデス半島に28,000頭 繁殖期の夏~秋にかけては1頭の雄が40頭もの雌を集めハレムをつくります。9月上旬にプンタデルガダやカレタバルデスの入り口の海岸に上陸し、出産シーズンを迎えます。この時期にはオス同士の争いを見たり、命の誕生を見ることができる季節です。

%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%9f%e3%82%be%e3%82%a6%e3%82%a2%e3%82%b6%e3%83%a9%e3%82%b7-southern-elephant-seal-1%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

上がオス、下がメス

%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%9f%e3%82%be%e3%82%a6%e3%82%a2%e3%82%b6%e3%83%a9%e3%82%b7-southern-elephant-sea%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6l

大きな鼻のオス。オスが見られるのは9~10月。

 

マゼランペンギン Magellanic Penguin   9月上旬にサンロレンソの海岸などバルデス半島の海岸に上陸し、巣作り・繁殖し4月半ばには海にもどってしまう、マゼランペンギン。9月には卵をあたため、11月には雛の誕生、3月には海へ旅立つペンギンたちを見ることができます。巣への執着が強く、毎年同じ場所へ戻ってきます。

%e3%83%9e%e3%82%bc%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%9a%e3%83%b3%e3%82%ae%e3%83%b3-magellanic-penguin%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

3月下旬、海岸に並んで海に出る準備、マゼランペンギン。

 

グアナコ Guanaco  なんともかわいらしい動物で、北方のものはリャマの祖先で、アルゼンチンには世界のグアナコの95%が生息しています。バルデス半島での狩猟は禁止されており、この動物を襲う半島にはいないため、たくさん生息しています。ただし、エスタンシア(大牧場)の人たちは、せっかく羊のために用意した水をグアナコが飲みに来るので嫌っているとか・・・。

%e3%82%b0%e3%82%a2%e3%83%8a%e3%82%b3%e3%80%80guanaco%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

 

マーラ Patagonian cavy アルゼンチンの固有種でテンジクネズミ科の最大種。夫婦は一生一緒にいるそうで、ペアで行動する様子が観察できました。

%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%a9%e3%80%80patagonian-cavy%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

 

レア Lesser Rhea パタゴニア地方で見られる鳥で、一夫多妻制。1羽の雄に10羽ほどのメスが同じ巣で卵を産み、それを雄が孵化させるそうです。

%e3%83%ac%e3%82%a2-lesser-rhea%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

 

カンムリシギダチョウ  Elegant Crested-Tinamou  アルゼンチン・パタゴニアの草原や開けた場所に暮らす鳥でその名の通りエレガントな冠羽、首から顔にかけての白いラインが特徴。あちこちで見かけることのできる、バルデス半島の代表的な鳥の一種。

%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%83%a0%e3%83%aa%e3%82%b7%e3%82%ae%e3%83%80%e3%83%81%e3%83%a7%e3%82%a6%e3%80%80elegant-crested-tinamou%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

 

シャチ Orca  バルデス半島では25頭のシャチが判別・名前をつけて観察されており、それが4~5つのグループに分かれて行動しています。800Kmにわたる海岸を縄張りに回遊していますが、そのうちの17頭が3~4月にプンタノルテ付近にやってきます。シャチは1種類ですが、いくつかのタイプにわかれており、ここのシャチは動物を食べる肉食。3~4月にはオタリアの赤ちゃんを狙って海岸にやってくる様子が観察され、10月にはミナミゾウアザラシの赤ちゃんを狙う行動も観察されます。

%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%81%e3%80%80orca%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

プンタノルテの海岸で観察される「オルカ・アタック」。ビーチにいるオタリアの赤ちゃんを、シャチが狙います!

 

ミナミセミクジラ Southern Right Whale  6~10月ごろバルデス半島の海におよど1000頭のミナミセミクジラがやってきて、繁殖します。ボートによってくることが多く、ホエールウォッチングでもさまざまな行動を見せてくれるクジラです!

%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%9f%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%82%af%e3%82%b8%e3%83%a9-southern-right-whale-1%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

セーリング Sailing と呼ばれるミナミセミクジラ特有の水面行動。尻尾を比較的長い間出しています。

%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%9f%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%82%af%e3%82%b8%e3%83%a9-southern-right-whale%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%b9%e5%8d%8a%e5%b3%b6

ボートに興味たっぷりのミナミセミクジラです!

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar, Apr, Sep, Oct 2016 , Valdes Peninsula, Chubut – Argentina

Reference : Hector Horacio Casin,  Wikipedia(EN) 他

パタゴニアの海、バルデス半島を訪れるコースはこちら!限定6名様、クジラ大好きな方のための特別企画 >>> ミナミセミクジラの海 バルデス半島自然紀行

 

 

 

東南アラスカ  ザトウクジラと海の生き物

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (4)

夏の東南アラスカ、アドミラルティ島海域で出会った野生動物の紹介です。

ザトウクジラ Humpback Whale

毎年6月末までに小グループに分かれてアドミラルティ海域に到着。到着した頃はやせ細っているのだそうです。ここで毎日「バブルネット・フィーディング」で捕食してまるまると太り、8月下旬にはいっせいにハワイ海域を目指して移動していきます。7月のザトウクジラは捕食の真っ最中。さかんに「バブルネット・フィーディング」を繰り返します。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (2)

オルカ Orca

オルカはこの海域で頻繁に見られる動物ではありませんが、ラッキーなことに、ランチで宿に戻って食事をしていたら入り江の水面にオルカの背びれを発見。4頭ほどの群れでした。オルカは、魚(サケ)を主に捕食し群れで行動する社会的な種と他の海洋性哺乳類を捕食し単独で行動する種がいるといいます。観察したのは、この魚の多い海域にいる「社会的な種のグループ」でしょうか。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (8)

白頭鷲 Bald Eagle

アラスカのシンボルともいえる大きな鷲で、翼を広げると2mにもなります。茶褐色のボディですが肩から頭が白いのが特徴。幼鳥は褐色のまだらなような模様です。アングーンのそばの小島に営巣地がありました。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (7)

トド Steller Sea Lion

「浮き」にのってお昼寝したりしている姿が見られました。かわいいです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (3)

カラフトマス Pink Salmon

この海域では5種の鮭がおり、サーモン・フィッシングが盛んです。 King Salmonキングサーモン、Silver Salmon銀鮭、Pink Salmonカラフトマス、Chum Salmonシロザケ、Sockeye Salmonベニザケの5種です。7月はPink Salmon カラフトマスの多い季節。水深10mくらいのところに釣り針をたらしているとすぐに鮭が釣れました。

フィッシングに来ている人は、つった魚を宿で切って冷凍してもらい持って帰ります。釣り人のために、ジュノーからアングーンへの水上飛行機も「お魚運搬無料」サービスとか、ジュノーの空港では次のフライトまで冷凍庫で魚を預かるサービスもしています。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (9)

イシイルカ Dall’s Porpois Dolphin

とても活発ですばやく泳ぐイルカ。とても写真が撮りにくいイルカです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (6)

ヒグマ Brown Bear

アドミラルティ島は東南アラスカでも最もヒグマの多い場所ですが、簡単に見られるわけではありません。8月半ばからの鮭の溯上のころには小川そいで見られるとのこと。一番簡単に見れる場所は残念ながらごみ捨て場。雨の降るごみ捨て場で大きなヒグマが一匹、新しいゴミの到着を待っていました。ちょっと悲しい現実です。

ワタリガラス Common Raven

この名前は、北海道に渡り鳥として見られることからついた名前。普通のカラスとの見分けは難しいですが、泊まったフィッシング・ロッジのオヤジさんの話では「にゃーん」と猫のような鳴き声でなくのでわかるのだそうです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (5)

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング